著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神・藤川の復活はトミー・ジョン手術のモデルケースになるのでは

公開日: 更新日:

 今季ここまでのセ・リーグは、早くもマジックがともった広島の独走状態である。よって私の注目は2位以下のCS争いよりも選手それぞれの個人成績に移っているのだが、中でも阪神藤川球児の際立った好成績がやけに目についてしまう。

 ここまで39試合にリリーフ登板して、4勝1敗15H1S、防御率は1.96。チーム内での役割から、投手のタイトル争いにからむことはないものの、その成績は現在ヤクルトのクローザーを務める石山泰稚(47試合3勝1敗6H21S、防御率1.82)と並んでリーグトップクラスと評していい。なにしろ、各チームの主力リリーフの中で防御率1点台を記録しているのは、この石山と藤川だけである。

 ご存じ、藤川は今季でプロ20年目、38歳の大ベテラン。いわゆる松坂世代の代表格の一人であり、全盛期は火の玉ストレートと呼ばれた独特のホップする球筋を武器に阪神の絶対的守護神に君臨した。現在まで日米通算226S、名球会まで残り24S。今季は同世代の旗印である松坂大輔が復活ののろしを上げる一方で、打の筆頭格・村田修一が事実上の引退宣言に追い込まれるなど、松坂世代のそれぞれの晩年が注目を集めているが、この藤川はその注目の蚊帳の外(?)で、いつの間にか見事な復活を遂げている。現在の藤川はトミー・ジョン手術も経験したアラフォーの老練でありながら、セを代表するセットアッパーだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  1. 6

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  2. 7

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  3. 8

    ポストシーズンの分配金が示す光と陰…一般職員の年収は約5万ドルで平均未満、“やりがい搾取”の一面も

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    《門田博光の巻》「打撃の求道者」は練習方法もケタ外れだった…僕が地獄を見た“10分”の要求

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁