五輪出場枠お預け 体操女子“切り札”は宮川紗江の最高難度

公開日: 更新日:

 メダルにすら届かなかった。

 20年東京五輪予選を兼ねた体操の世界選手権(ドーハ)は30日、女子団体総合決勝を行い、リオ五輪4位の日本は4種目合計160・262点で6位。3位までに与えられる五輪出場枠獲得はならなかった。

 大会開幕後、主力の一人である杉原愛子(19)が腰痛を悪化させ、3人で4種目の演技を強いられた日本。主将の寺本明日香(22)が跳馬と段違い平行棒で着地失敗などのミスが出ると、床では昨年の種目別を制した村上茉愛(22)も技の精度を欠いて得点を伸ばせない。

 得点源であるはずの跳馬と床の減点が響いて惨敗に終わった。

 日本が五輪出場枠を得るには来年の世界選手権(独・シュツットガルト)で、今大会で出場権を得た3カ国を除いた上位9チームに入る必要がある。決して高いハードルではないものの、自国開催の五輪で上位入賞を目指すには、あの選手を代表復帰させるしかない。

 今年8月に女子強化本部長のパワハラを告発した宮川紗江(19)のことだ。リオ五輪代表メンバーでもある宮川は、今大会で日本が精彩を欠いた跳馬と床を得意とする。特に床運動では、チュソピチナ(後方伸身2回転宙返り1回ひねり)、シリバス(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)の最高H難度の技を2つも持つ。

 パワハラ騒動に巻き込まれて、日本代表候補を辞退したが、東京五輪での日本女子の躍進は宮川の安定した演技にかかっている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?