雄星は例外…なぜ野球選手はサッカー選手より語学力に劣る

公開日: 更新日:

「驚くべきことだ」

 マリナーズの菊池雄星(27)が入団会見を英語で行ったことを、同席したディポトGMはこう言って称賛した。サービス監督も「本当に感動した」と絶賛。しかし、これは「日本の野球選手は英語が話せない」という印象が大リーグ全体に浸透していることの裏返しではないか。

 多くの日本人選手の隣には片時も離れずに通訳がいる。大谷翔平(24)にしても、ベンチ内での話し相手は選手より、もっぱら水原通訳だった。

 そんな野球と対照的なのがサッカーだ。

 川島永嗣(35)は日本語以外にイタリア語やフランス語など6カ国語を操り、岡崎慎司(32)は「日本語よりドイツ語の方が堪能」といわれるほどだ。

■システムとモチベーションの違い

 なぜここまで差がつくのか。大きな要因は競技の「システムの違い」だ。サッカーは野球に比べ、より密なコミュニケーションが求められるだけでなく、通訳がピッチ上に入れず、直接のやりとりを強いられる。選手同士はもちろん、監督やコーチ、スタッフとの信頼関係を築くためには、ピッチ上だけでなく普段から会話の輪の中に飛び込んでいくことが必要不可欠だ。孤立すればパスが来ない、メンバーから外されるといった“洗礼”を受ける。そこへいくと、野球は通訳がグラウンドへ入ることを許可されている上、ベンチや選手同士の意思疎通はサインが中心。メジャーで英語が話せなくても、起用やプレーそのものに大きな支障はない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 8

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 9

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  5. 10

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較