著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

大苦戦だったU-20W杯初戦 影山監督が見せた大胆な打開策

公開日: 更新日:

 17歳でA代表入りしたMF久保建英(FC東京)らを欠く中、U―20W杯(ポーランド)に挑んでいる日本代表。強豪揃いの死の組(B組)に入った日本のノルマは16強入り。だが、23日の初戦エクアドル戦は前半から一方的に攻め込まれ、1-1のドローに持ち込むのが精一杯だった。それでも「カゲさんがあんな怒鳴り声を上げたのは初めて」とDF瀬古歩夢(C大阪)が驚き半分に語ったように指揮官の凄まじい情熱が、勝ち点1をもたらしたのは事実だろう。

  ◇  ◇  ◇

 福島県いわき市生まれの影山雅永監督(52)は、井原正巳(柏コーチ、元日本代表DF)や中山雅史(J3沼津FW)と筑波大時代の同期。Jリーグ初期の千葉や浦和、仙台でプレーし、96年の引退後は筑波大大学院やケルン体育大学でコーチングを学んだ。筑波大時代には田嶋幸三・日本サッカー協会会長の研究室に在籍。98年フランスW杯で指揮を執った日本代表・岡田武史監督の参謀だった小野剛コーチ(現FC今治監督)らとともに偵察部隊の仕事を務めるなど日本サッカー界のメイン街道を歩みつつあった。

 2003年以降は広島やシンガポール、岡山などで10数年間に渡って現場指導に携わった。シンガポールでは現地の選手に流ちょうな英語で指示を送って<バイリンガルコーチ>として活躍。豊富な国際経験と緻密なサッカー理論を駆使し、久保や安部裕葵(鹿島MF)ら近未来を日本代表を背負って立つタレント集団をまとめ上げた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」