フェデラーとQF戦う錦織圭 GS連続5大会8強のインパクト

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 もっとも、ハードコートが得意で全米を狙う選手は他にもゴマンといるから、錦織は全米で結果を出すためにも、今回の全英でライバルたちに存在感を植え付ける必要があった。そういった意味で、今回の5大会連続8強入りは強豪たちにそれなりのインパクトを与えたに違いない。

 来年は東京五輪が行われる。日本人はただでさえ五輪が大好き。テニス協会はいまから錦織をアテにしているし、スポーツマスコミもそのお先棒を担ぐようにして出場ムードをあおる。プロテニス選手の本音は五輪よりツアーなのに、周囲はこぞって日の丸をタテに錦織にメダルを期待するに決まっている。錦織は16年のリオ五輪で銅メダルを獲得しただけになおさらで、来季、五輪に振り回されるのは目に見えている。錦織は今年の12月で30歳、体力は下り坂に差し掛かる。心身ともベストな状態でツアーに専念できるのは今年が最後かもしれない。だとすれば今回の8強入りは、最大目標の全米を狙ううえでなおさら財産になる。

■チャン抜きで結果が出たこともポジティブ

 コーチのマイケル・チャン抜きで、結果が出ていることも大きい。芝で自身の実績がないからなのか、家庭の事情か、チャンは基本的に全英に帯同しない。16年に来たのは、脇腹に故障を抱える錦織が呼んだからだともいわれる。

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