虎先発陣は壊滅状態…高校生投手ドラ指名回避が現実味増す

公開日: 更新日:

 やはり、この球団に高校生を育てる余裕などないのではないか。

 6日のヤクルト戦に逆転負けした阪神。序盤に2点を先制しながら、六回途中に4失点で降板した先発のガルシアが誤算だった。

 阪神のチーム防御率はリーグ2位の3.53。しかし、先発投手に限れば同3位の3.91まで落ちる。

 打線との兼ね合いがあるとはいえ、先発の勝ち頭は西勇輝青柳晃洋の5勝(ともに7敗)。勝数ではリーグ14位タイに過ぎず、貯金をつくっているローテーション投手はひとりもいない。オフに年俸1億6500万円で中日から“横取り”したガルシアは、これで9試合連続勝ち星なし。試合はつくっているものの、今季2勝5敗と散々だ。

 試合後、六回に浴びた中村の2ランを振り返り、「あの1球だけ。あそこで打たれたのがすべて」と悔やんだガルシアに、矢野監督は「何とか粘ってほしいところで粘り切れてない」と肩を落としていた。

「右肩の不調を訴え一時帰国した大黒柱のメッセンジャーは、このまま退団する可能性が高いと、チーム周辺じゃもっぱらだ。1日の中日戦で299日ぶりに一軍で先発した藤浪も8四死球と相変わらずで二軍に舞い戻った。次の一軍登板はまったく未定という状態だ。なんでも中日が今秋のドラフトで星稜の奥川を1位指名する方針を固めたらしいけど、阪神には高校生の有力投手を指名して育てる余裕はないだろう。複数のスカウトが密着していた大船渡の佐々木の1位指名もないと聞いている。結局、明大の森下か社会人JFE西日本の河野、JR東日本の太田ら即戦力の先発投手で落ち着くことになるはずだ」(阪神OB)

 阪神はこれで借金5。3位広島とのゲーム差は5.5に広がり、Bクラスにどっかりと腰を落ち着けそうな雰囲気とあっては、ドラフト戦略への影響は避けられない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋