コースも二転三転で選手困惑 IOC幹部は「マラソン無知」か

公開日: 更新日:

 先月、調整委員長として来日し、小池都知事とやり合ったコーツ副会長(69)は元ボート選手だ。

 ある大会関係者が言う。

「IOC幹部にマラソンに詳しい人がいない上、国際陸連会長のセバスチャン・コー(63)も、モスクワ、ロス五輪の1500メートルの金メダリストで中距離が専門です。乱暴な言い方をすれば、マラソン・競歩が開催都市を離れようが、マラソン本来のワンウエーではない周回コースになろうが構わないのでしょう。マラソン・競歩はコースによって戦略が大きく変わる。戦略が異なれば練習法も違ってくる。マラソン選手は、最後に急坂が待ち受ける真夏の東京を想定してトレーニングしていたわけです。日陰のない皇居前がコースだった競歩選手も暑さ対策に万全の準備をしてきた。それが札幌移転ですから、青天の霹靂ですよ。バッハ会長らは、マラソン、競歩は単なる長い距離を走ったり、歩いたりする競技という程度の認識ではないかと、そんな気さえしますね。そうだとしたら、世界陸上の主催は国際陸連ですが、ドーハ大会のマラソン、競歩が、日差しがないというだけで、現地の深夜に行われたのもわかりますよ。深夜では観客だっていませんからね」

 これで「選手ファースト」とはアキれる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態