巨人OP戦無観客 迅速決断の裏に袋叩きにあった9年前の教訓

公開日: 更新日:

 巨人の動きは早かった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、まず25日に東京ドームで29日と3月1日に主催するヤクルトとのオープン戦2連戦を無観客で実施すると発表した。

 NPBが29日から3月15日までのオープン戦72試合を無観客試合にすることを決めたのも、前日の巨人の決定が大きな影響を及ぼしたのは間違いない。

 24日に政府が「今後1~2週間が瀬戸際」と位置付けたことを重視した巨人が「無観客」と発表したのはその翌日。決定と発表を急いだのは、9年前の教訓かもしれない。

 2011年3月、東日本大震災が発生した直後に、巨人が通常開幕を押し通そうとした時のことだ。

 当時の渡辺球団会長が「開幕を延期しろとか、プロ野球はしばらくやめろとかいう俗説があるが、太平洋戦争に負けた後、3カ月で始めた歴史がある」と昔話を持ち出せば、滝鼻オーナーは「節電してくれってのは政府が言うことだろうけど、開幕を何日にしろってのは、お上が決めることか。日程は我々が決める」と発言。清武球団代表も「野球人は野球をやるのが責務。それが日常化の足掛かりになる。自粛よりも行動を選んだ。私たちにできることは野球。野球を通じて利益を上げ、社会に還元すること」と正当性を主張した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束