Gドラ1は投手捨て野手に…乗り換えた原監督の不安と不満

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「10年に一人の逸材。間違いないというか変更はない」

 巨人の大塚球団副代表はこう言った。

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 20日、都内の球団事務所で26日のドラフトに向けたスカウト会議を行った巨人は、すでに決まっている近大・佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)の1位指名を改めて確認。大塚副代表は「名前は言ってないけど、方針は変わらない。監督が映像を見て確認した。(1位は)野手で行って、外れた場合は投手。その後は流動的」と説明した。

 佐藤は18日の関大戦で通算14号を放ち、近大の先輩でもある二岡智宏(現巨人三軍監督)がマークしたリーグ本塁打記録を抜いた大型スラッガー。すでに公言しているオリックスを含め、阪神、西武、ソフトバンクなど複数球団が1位指名を検討している。

 会議には原辰徳監督(62)をはじめ、元木ヘッドコーチ、宮本投手チーフコーチも参加。リストアップした約80人の中からドラフトでは6人ほど指名する方針。育成は約10人を予定している。大塚副代表は8月、「うちは先発投手と外野手。先発投手の頭数とパワーヒッターが足りない」と補強ポイントを明かしていた。

■今年の春先まで早川だった

 その佐藤と人気を二分しそうなのが早大の155キロ左腕・早川隆久(4年=木更津総合)だ。すでにロッテが1位指名を公表済み。佐藤同様に6、7球団が競合する可能性がある。球界関係者がこう言う。

「巨人の筆頭候補も今年の春先まで早川でした。だからこそ実力を確認するために、3月上旬に三軍と早大の練習試合を組んだ。それが雨天中止になると、2週間後に今度は二軍との試合を組んだことでも熱心さが分かります。その試合で阿部監督率いる二軍が早川に5回で9安打を浴びせて4点を奪った。二軍の首脳陣をはじめ、視察した球団関係者の多くは『本当に1位候補なの?』と首をひねっていましたから。あの試合で評価が急落したようです」

 早川はしかし、コロナ自粛期間中にウエートトレーニングや走り込みなどで肉体改造を敢行した。「まるで別人のようにパワーアップした」とスカウトが仰天するほどの変貌を遂げ、8月のリーグ戦では自己最速を一気に4キロも更新する155キロをマーク。あのダルビッシュ(カブス)が「左で155キロって。体感も速そう」とツイートするほどで、ここにきて1番人気になるまで押し返してきたのだ。

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