大鵬の孫・納谷改め王鵬が関取に…坊ちゃん気質改善なるか
偉大な祖父を持つと大変だ。
25日の番付編成会議で、十両昇進を果たした納谷改め王鵬(20)。祖父は昭和の大横綱、大鵬とあって、王鵬が語られるときは必ず「大鵬の孫」と枕がついていた。
それだけ期待が高い証拠でもあるが、本人とすれば、いつまでも孫、孫と言われるのもシャクだろう。そもそも四つ相撲の大家だった祖父に比べ、自身は押し相撲。
高校同級生の琴勝峰よりワンランク下
今回の関取昇進を機に「王鵬」というひとりの力士として一本立ちできるか。
ある親方は「どこまで自分を追い込めるか」と、こう続ける。
「王鵬は191センチ、170キロの大器。20歳で十両昇進とはいえ、幕下上位で苦戦していた。その理由を一言で言えば、お坊ちゃん気質。もちろん、本人としては猛稽古をしてるつもりだっただろうし、自分がお坊ちゃんと思ったこともないでしょう。でも、どこか体格と素質に甘えていたフシがある。腰高や脇の甘さがなかなか直らず、負けるときは簡単に懐に入られてしまっていた」
埼玉栄高相撲部の同級生、琴勝峰は角界でも「ケガさえなければ横綱昇進は間違いなし」と前評判が高い一方、王鵬は「三役は確実、大関の素質はある」と、ワンランク下がる。
「その琴勝峰と、『朝青龍の甥』豊昇龍が先に入幕しましたからね。相当奮起したはず。11月場所は打って変わって厳しい相撲を見せていた。幕下で苦戦し、地力をつけた力士は十両を早く通過できる傾向がある。とにかく、今は得意の突き押しを磨くことです」(前出の親方)
誰の孫だろうが、努力に勝るものはない。