著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

今はなき近鉄最後のエース岩隈久志に感じる“野武士の気骨”

公開日: 更新日:

 今季限りで引退した選手の中で、私は虎党だから藤川球児に思い入れがあるわけだが、他に誰か挙げろと言われれば岩隈久志と答える。最後の所属球団は虎党の天敵・巨人だったが、それでも大好きな投手だった。

 日米通算170勝を挙げ、沢村賞をはじめとする数々のタイトルも獲得した名投手。中でも楽天時代の2008年に記録した21勝、09年のWBCでの活躍、マリナーズ時代に達成したノーヒットノーランは鮮烈な記憶として残っている。同時代のパ・リーグには松坂大輔や斉藤和巳らスーパーエースが目白押しだったが、この岩隈もその一人だった。田中将大は岩隈の背中を見ていなかったら、ここまでの投手になっていたのだろうか。

 また、岩隈といえばもうひとつトピックスがある。なんといっても、今はなき近鉄バファローズ最後のエースである。

 この近鉄という球団は、1976年に大阪で生まれた私にとっては少年時代、つまり80年代の日常だった。当時の関西には阪神の他に阪急ブレーブス、南海ホークス、近鉄バファローズの鉄道系4球団がひしめいており、それぞれ異彩を放っていた。

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