「びわ湖毎日」消滅と統合で勃発する大阪のマラソン戦争

公開日: 更新日:

 びわ湖毎日マラソンは来年の大会を最後に幕を閉じ、大阪マラソンに統合される。2022年は「第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会」として行われる。大会名はもちろん仮称だ。

 2011年創設の大阪マラソンは3万人以上が参加する市民マラソン。主催は大阪府、大阪市、大阪陸上競技協会だ。毎日新聞社主催のびわ湖毎日は1946年に、大阪市内を走る全日本毎日マラソンとしてスタート。62年に琵琶湖畔に舞台を移し、五輪や世界選手権の選考レースでは数々のドラマを生んだ。

 しかし、近年は好記録が期待できず、人気や話題の面でも、東京マラソンや名古屋ウィメンズのように、エリートと市民ランナーが一緒に走る大規模な都市型大会の足元にも及ばなくなってしまった。苦肉の策として、大会発祥の地で行われている大阪マラソンとの統合ということになったわけだが、問題はこの先だ。

「大阪マラソンの共催は読売新聞。びわ湖の主催は毎日新聞なので、大会名に毎日は使えない。市民ランナーの前にエリートが走ることになれば賞金の準備もしなければならず、放映権の件も含めて金の話も避けられない。毎日新聞の大会が大阪で行われることになれば、大阪国際女子マラソンを主催する産経新聞もおもしろくないでしょう」とは、大阪府の関係者だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々