元川悦子
著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

三笘薫 代表当確も焦燥感「1秒たりともムダにはできない」

公開日: 更新日:

 が、本人は「アルゼンチン相手になかなか自分のプレーができず、他の選手ができていていた中、悔しい思いはありました。相手は違いますが、Jリーグで結果を出すしかない」と仏頂面。一切、ニコリともしなかった。

 5月20日に24歳になったこともあり、「今は1秒たりともムダにはできない」と焦燥感を募らせているのだろう。

 2カ月前の屈辱を晴らすためにも、東京五輪最終登録メンバー18人決定前最後の戦いである6月のU-24ガーナ、ジャマイカとの2連戦(5日=福岡、13日=豊田)では成長の跡を示す必要がある。

 同じ左MFにはドイツ1部で1シーズン自己研鑽を積んだ遠藤渓太(ウニオン・ベルリン)も参戦。久保や堂安律(ビーレフェルト)も左をこなせるだけに、三笘としては持てる力の全てを出し切って生き残るしかない。

 川崎トップ昇格を断って、あえて筑波大学に進んだインテリは自身の立ち位置を客観視できるはずだ。

「数少ないチャンスをモノにすることはすごく大事。敵にインパクトを与えるようなゴールだったりアシストで、チームの勝利に貢献できればいいのかなと思います。自分は何でもできる選手になるのが理想。今のところはパスだったり、ドリブルだったりは自信を持ってますけど、シュート力だったり、スプリント力やハードワークに関してはまだまだ足りない。どの監督にも使われる選手にはなれていないので、早くそのレベルに達したいですね」

 川崎入りした1年前にも、高い意識を言葉の端々から示していた三笘だが、そのレベルは一段階も二段階も上がっている。

 それを東京五輪の大舞台で実証して海外移籍、A代表入りと階段を駆け上がること。そんな輝かしい未来が訪れるのを楽しみに待ちたい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  2. 2
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  3. 3
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

  4. 4
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 5
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  1. 6
    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

  2. 7
    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

  3. 8
    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

  4. 9
    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

  5. 10
    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終