著者のコラム一覧
藤井瑞希バトミントン選手

1988年、熊本県出身。青森山田高3年時に1学年後輩の垣岩令佳とダブルスを組み、インターハイ優勝。シングルスと団体も制し、25年ぶりの3冠達成という快挙を果たした。垣岩と出場した2012年のロンドン五輪女子ダブルスで銀メダルを獲得。日本バドミントン史上初となる表彰台に立ち、「フジカキ」として一躍脚光を浴びた。19年に引退。東京トリップ所属。

日本勢初のメダル 凱旋帰国後の周囲の扱いに困惑…山手線内で「フジカキペアですよね」

公開日: 更新日:

 日本勢初のメダルを手にすることができましたが、ロンドン滞在中は喜びに浸る暇はほとんどありませんでした。メディア対応などに追われ、帰国当日まで現地から日本の深夜番組に出演させていただき、ロンドンまで応援に来ていた母親と顔を合わせる時間もないほどで、母にメダルをかけるのも忘れていました。

 メダルを獲得した実感も湧かないまま、約14時間のフライトを終えて成田空港に到着すると、到着ロビーではたくさんの人が出迎えてくれました。当時、聞いた話では800人が私たちを待ってくれていたそうで、あまりの人の多さに眠気も時差ボケも一気に吹き飛んだことを覚えています。入国審査を済ませて迎えのバスに乗り込むまでにたくさんの人から祝福されて、ようやく「すごいことしたんだな」と、実感することができました。

■「フジカキペアですよね」

 帰国後も、地元の熊本県の役場、母校、所属先(当時ルネサス)やお世話になった人へのあいさつ回りでせわしない日々を過ごしていました。イベントや式典、テレビ出演などで上京した際には、こんなことがありました。パートナーの令佳と空いた時間を見計らって新宿や渋谷に買い物に出掛けた時のこと。2人で山手線に乗っていると突然、見ず知らずの人から声をかけられました。山手線の車内で私たちの存在に気づいたのでしょう。「フジカキペアのおふたりですよね。ロンドンオリンピック見てました。本当に感動しました」と言われたのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?