五輪スポンサーがIOCバッハ会長に激怒!ぼったくり男爵よ、パビリオンは無用の長物だ

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 開催まで2週間を切った東京五輪が、ほとんどの会場で「無観客」となり、大混乱を招いている。ここへきて不満を募らせているのは、全81社からなるスポンサー企業だ。一度は「有観客」が決まったのにハシゴを外され、高額なスポンサー料にもかかわらず、商売上がったり。それどころか“ぼったくり男爵”の横暴で「五輪ブランド」が失墜し、もはやマイナスにしかならない。さすがにスポンサーからは怒りの声が上がっている。

  ◇  ◇  ◇

「3オン3バスケなどの会場『青海アーバンスポーツパーク』付近に設置されているスポンサー企業のPRパビリオンが“無用の長物”になっている」

 ある大会関係者から日刊ゲンダイにこんな情報が寄せられた。パビリオンは大会期間中に一般客にも公開予定だったが、無観客が決まり、複数企業が一般公開を中止した。そこで12日、日刊ゲンダイ記者は現場を訪問。祝祭感からは程遠いドンヨリとした空気が漂っていたのは、分厚い雲に覆われたこの日の天気だけが原因ではなさそうだ。

 ゆりかもめ「東京国際クルーズターミナル駅」の高架上からは、複数のパビリオンが立つ「2020ファンパーク」と呼ばれるエリアが眺望できる。地面には急場しのぎのアスファルトが敷設され、駐車スペースを示す白線が引かれている。建設途中とおぼしき木造構造物が並ぶ中、ひときわ目を引くのが、色とりどりのパビリオンだ。周囲が明らかに「工事現場」の様相の中、意匠を凝らした建物だけがほぼ完成に近づいていた。敷地内は、作業服姿のスタッフがポツポツと目につく程度だった。

 ファンパークから徒歩15分ほどに位置する「2020ファンアリーナ」にも複数のスポンサー企業の展示ブースが設置されているが、中は見えなかった。

「何のために造ったのか」

「パビリオンやブースの設置費用はスポンサー持ち。無観客で人目に触れる機会がなくなり、スポンサー関係者からは『何のために造ったのか』『無観客にするなら早く決めてほしかった』と怒りの声が上がっている」(大会関係者)

 先月21日、IOC(国際オリンピック委員会)や大会組織委員会などによる5者協議が、「上限1万人」で国内観客を入れて開催することを決めたからこそ、スポンサーはパビリオンなどの準備を進めたのに、いきなりハシゴを外されたのだから怒るのは当然だ。

「スポンサーの怒りは政府や組織委のみならず、IOCにも向かいつつある」(前出の大会関係者)という。報道サイト「Tansa」によると、9日に開かれた組織委とスポンサーによる非公式会議で、大手スポンサーがIOCのバッハ会長について、こう苦言を呈した。

〈(バッハ会長が)広島と長崎の訪問を考えているというニュースに対してさまざまな意見が飛び交っています〉〈オリンピック自体の世の中の見え方というものを、あんまり不安定な方にこれ以上持っていくという要因の一つになってしまう〉

 言い回しこそ丁寧だが、明らかにバッハの行動を問題視している。

「バッハ会長は8日の5者協議で、日本のプロスポーツが有観客開催であることを念頭に『五輪と別の対応で理解に苦しむ』と不満を口にし、『緊急事態宣言はどういうことなのか』とも発言。IOC関係者は会場に入れるなどの特別扱いも明らかになり、コロナ禍に苦しむ国民の神経を逆なでしてきました。五輪の価値を下げてきたIOCに、スポンサーが怒りを募らせるのは当然。組織委に苦言を呈さざるを得なかったのでしょう」(東京五輪関連の著書がある作家の本間龍氏)

 ぼったくり男爵はホテルでおとなしくしていた方がいい。

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