春先から急成長する大学生を見逃すな

公開日: 更新日:

「いや……これは……その……あれっ……どうしちゃったんだろう? おかしいな……」

 シドロモドロになってる横で、部長が笑いながらこう言った。

「3月っていやぁ、まだコロナで大騒ぎしてる時期だろ? 練習も大してやってねえだろうし、横から投げた方がどうしたってラクだからな。春先の様子をうのみにしてるおまえに問題があるぞ」

 正直、グーの音も出なかったね。

■4番手からエースに

 そして対戦相手の左腕がマウンドに上がると、

「見ろよ。アイツなんて春先までは学校の中でも3、4番手投手だったのが、この2、3カ月でガラリと変わって、いまじゃエースじゃねーか。高校生は春先から夏場にかけてグンと成長するのがゴロゴロしてるが、大学生でもこの時期に伸びるのがいるんだ。だからこそ、マメに追い掛けなきゃならないのに、おまえときたら、『逸材のいる大会に行きたい』とか『オレが見ろと言われる試合はロクなのがいない』なんてブツクサ言ってるそうじゃねーか。まったく、そういう態度だから……」

 壁に耳あり障子に目ありっていうけど、どこのだれが部長とつながってるか分からない。口が軽いのは生まれつきだけど、人前でうかつなことは言えないって、改めて思ったね。

(プロ野球覆面スカウト)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元サッカー日本代表・大津祐樹さんはビジネスでも成功 年商300億円の高級腕時計会社の社長に

  2. 2

    戸田恵梨香「地獄に堕ちるわよ」のヒットで世界進出へ…クリント・イーストウッド目指し「生涯現役宣言」

  3. 3

    とうとう下落に転じた高市内閣支持率…若者と女性の支持が「急落」した裏側

  4. 4

    ドジャースに「サイン盗み疑惑」再燃! 大谷翔平がまたも報復死球のターゲットに

  5. 5

    巨人阿部監督逮捕・辞任で父親世代に衝撃…他人事ではないDV逮捕と、AIが“相談相手”で問われる父親の存在意義

  1. 6

    鈴木紗理奈以外にもいた…あのちゃんが過去に口にしていた“キライな芸能人”の実名

  2. 7

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  3. 8

    巨人・阿部監督は解任不可避…長女への暴行で現行犯逮捕、“パワハラ気質”が最悪の形で露呈

  4. 9

    萩本欽一(13)母のおかずはみんなが残した魚の骨「真っ白になるまでしゃぶっていた」

  5. 10

    出口夏希の初醜聞にファン失望…“不祥事男”伊藤健太郎との「お泊り愛」報道で巨額違約金の可能性も