夏の甲子園が3年ぶり「観客制限解除」もコロナ第7波突入…高野連がおびえる“大炎上”

公開日: 更新日:

 前出の美山氏が言う。

「興行のプロ野球と、部活動である甲子園の運営を同じ基準で判断するのはそもそもおかしな話です。1日1試合のプロ野球と違い、甲子園はぶっ通しで4試合行われる日もある。その上、入場券を買えば朝から晩まで球場内にとどまることができるので、観客の滞在時間は雲泥の差。それが2週間強も続くのです。加えて、例年以上と予想される酷暑の中で、観客にマスクの着用を強制するのは難しいし、律義にマスクを着けたまま観戦する客がどれほどいるでしょうか。観客制限なしの甲子園開催は、感染リスクが高まると批判的に見る向きも多いはずです」

■「特別扱い」に非難の声

 ただでさえ、高野連に対する世間の風当たりは強い。今春のセンバツは出場校の選定方法が大炎上したし、中止になった2020年センバツの救済試合として行われた同年夏の交流戦も、「他の学生スポーツは軒並み大会が中止なのに甲子園だけは特別なのか」と批判の的になった。

高校野球は、指導者や高野連の誰に聞いても、『教育』が第一の目的とされている。本当に主役が選手だとすれば、観客の有無は関係ないでしょう。しかし、地方大会の1回戦から入場料を取る高野連です。今回の判断は高野連が金儲けのためにやっていると受け取る人がいてもおかしくない。これまでの不信感と相まって、観客制限なしで甲子園をやれば炎上は避けられないのではないか」(前出の美山氏)

 高野連は熱中症やコロナに加え、炎上対策も必要になりそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾