著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

加藤未唯の全仏OP女子D3回戦は「失格」ではなく「弱点」を引き出された敗戦だった

公開日: 更新日:

 残念だったのはその後だ。温情だろう、出場が認められたミックスダブルスで優勝すると、表彰式のスピーチで「賞金とポイントを受け取りたい」と訴えた。

 ジャッジやボールキッズも参加する表彰式は賞金をもらう場ではなく、敗者の健闘を称え大会運営者に感謝する場……英語のカンペを用意していたから、周囲に協力者がいるのだろう。

 エキシビションとはいえ、ミックスダブルスは男女の社交の場として発展したテニスの原点で、相手をリスペクトする舞台だ。過去にこの種目で優勝した平木理化、杉山愛、柴原瑛菜は観客にも選手にも愛され尊敬され、日本のテニスはそのアマチュアリズムをこそ自負して皇族を名誉総裁にいただいている。プロはアマチュアリズムを基盤に成り立つ。ここまでの獲得賞金は1億6500万円。熱いプレーはいい。感謝とリスペクトを忘れてはいけない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲