全米OP自滅の松山英樹は口を閉ざし…スポーツマスコミはなぜ選手の醜態をスルーするのか

公開日: 更新日:

選手の応援団になり下がる

 冒頭の津田氏が言う。

「記者に口を閉ざした松山はプロ意識に欠けるし、ラケットに八つ当たりする錦織の姿は醜いばかり。問題は、それらを見て見ぬふりをして批判しないマスコミの姿勢です。新聞に批判記事を書けば選手は後の取材に応じてくれないことを懸念するのでしょう。トッププレーヤーには複数のスポンサーがついている。広告欲しさに会社が選手批判は抑えているケースもあるでしょう。特に新聞は販売部数の落ち込みが激しいですから」

 いわば“忖度”である。

 報道を抑えているといえば、プロ野球巨人坂本勇人(34)の一件もしかりだ。昨年、文春オンラインに中絶問題を報じられてもテレビや新聞はまったく触れなかった。インターネット上では「芸能人の醜聞はあれほど大騒ぎしているのにおかしいだろう」という声もあったが、その通りだ。

「あれは巨人からの取材拒否を恐れてのことでしょう。巨人だけではない、プロ野球球団は都合の悪いことを記事にされるとすぐに担当記者を出入り禁止(取材拒否)にする。記者の中にも批判精神のある者もいるはずですが、もろもろの事情を忖度して選手や大会批判をしない。今は取材対象と対等の立場にない。自戒の念を込めて言いますが、この国に真のスポーツジャーナリズムは存在しません」(津田俊樹氏)

 スポーツマスコミはもはや、選手の応援団になり下がったということだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々