西武・山川穂高の近況と“復帰プラン”…日刊ゲンダイ記者は見た「若手の熱血指導現場」、ゲッソリはしていない?

公開日: 更新日:

「2年後、3年後に絶対、役に立つ」

 そんな山川の現状について、「自分にはわからない。上が決めることなので……」と口ごもる関係者が少なくない中、打撃指導を受けたというある若手選手は「詳しいことはあまり言えないんですけど……」としつつも、こう明かした。

「基礎というか、打撃の動きを細かく教えてもらっています。自分のフォームにはバラツキがあって、そこを修正するためです。『これをやったら2年後、3年後に絶対、役に立つから』と。本当に貴重な経験をさせてもらっています」

 別の若手も言う。

「山川さんからは打席でのアプローチの仕方など、いろんなことを教わっています。甘い球が来たら初球であろうと、とにかく強く振っていけと。自分以外にも一緒に練習している選手はいますよ」

 ある球団OBによれば、「山川は目をかけている後輩が何人かいて、ティー打撃をやろうと自分から声をかけて一緒に汗を流すなど、毎日のように打撃を教えたりしている。『10キロ痩せた』という報道がありましたけど、見た目は特に変わった様子はない」という。

 文春オンラインにスキャンダルが報じられて以降、「山川のグッズが一部販売中止になった」「西武線の駅に掲示されていた山川のポスターが撤去された」などとメディアが報じているが、このOBは、「本気でクビにするつもりなら、自宅謹慎にして、球団施設での練習にもストップをかけるでしょう。『被害女性と1億円で示談した』と報じたマスコミもありますし、球団は山川の不起訴が確定すれば、復帰させる方針だともっぱらですが……」と、こう続ける。

■西武Gはコンプラ厳守

「ただ、西武グループはコンプライアンスにことさら厳しい。04年の西武鉄道の有価証券報告書の虚偽記載事件、07年の球団の裏金問題を含め、コンプラ順守が最優先になっている。球団も不祥事を起こした選手をクビにしたり、トレードで放出したりするケースは少なくない。17年には選手名を明かさず、『妻帯者の選手が不倫したため厳重注意処分を下した』とわざわざ会見を開いたくらいです。復帰を求める株主がいた一方で、解雇を求める厳しい意見が出たのも事実。球団が温める復帰プランが暗礁に乗り上げても、不思議ではありません」

 日刊ゲンダイは山川本人に直接、話を聞こうと何度か試みたが、取材エリアに姿を見せることはなかった。果たして西武は山川にどんな処分を下すのか。書類送検から1カ月。決断の時は刻一刻と迫っている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  3. 8

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」