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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

ラグビーW杯プールD日本が難敵サモアに「勝つ条件」 正確なプレーを遂行できるかが勝負

公開日: 更新日:

 もちろん、付け入る隙もある。それがアタックの精度の低さだ。

 サモアは、アルゼンチン戦で10個のハンドリングエラーを犯している。数はアルゼンチンと同じだが決定機でのエラーが目立った。従来の巨体を生かした力のラグビーから、スペースにボールを運ぶスタイルへと変化を模索しているからだが、簡単に言えば難しいことをやろうとし過ぎていた。これはラインアウトでも同様で、11回あったマイボールのうち3回を失っている。

 決定機にボールを落としてトライが取れず、チャンスのラインアウトでボールを失って陣地を押し戻されるあたりはジャパンとよく似ている。

 ジャパンも、イングランド戦で相手を3つ上回る14個のハンドリングエラーを犯し、ラインアウトも12回あったマイボールを8回しか獲得できなかった。

 つまりサモア戦は、どちらがいかに正確なプレーを遂行できるかに勝負の行方がかかっているのだ。

 ジャパンにとってプラス材料は、負傷したセミシ・マシレワに代わって、イングランド戦に出場したレメキ・ロマノ・ラヴァが好調だったこと。タフで攻守にオールラウンドな能力を持つレメキにはジョーカー的役割が期待できる。

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