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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

GMの見立ては思い込みが多い メジャー若手有望株との長期契約に落とし穴

公開日: 更新日:

 ブルワーズが、メジャー未経験の有望外野手、ジャクソン・チョーリオ(19)と8年8200万ドル(約122億円)の大型契約を交わし、話題になっている。

 ブ軍のアーノルドGMの狙いは中心選手に成長することが確実なチョーリオを先の先まで囲い込むことにある。だが、GMの見立ては単なる思い込みであることが多く、マイナーの有望株の囲い込みを狙った長期契約はカネの無駄に終わるケースが多い。

■エバン・ホワイト

 2019年11月、マリナーズのディポトGM(当時)は2Aに在籍する有望一塁手エバン・ホワイトと6年2400万ドルの契約を交わし、メジャーに引き上げて正一塁手に抜擢した。ホワイトは守備力が際立って高く、守りの野球を志向する同GMにとって理想のタイプだった。守備力は評判通りで、一塁手のレギュラーになったホワイトは高度なプレーを連発してゴールドグラブ賞に輝いた。一方、打撃はメジャーの投手の巧みな投球術に翻弄され、1割7分6厘という悲惨な打率に終わった。それでも同GMは翌年も開幕から正一塁手として使ったが、打率がさらに低くなったためマイナー落ち。その後は故障続きでメジャー復帰は困難な状況になっている。

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