著者のコラム一覧
春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

個人資格での選手参加も判然としない中…組織委から突然排除されたロシア人ボランティアの失望と怒り

公開日: 更新日:

 そのロシアのボランティアグループのひとりであるA氏によれば、彼らの中には過去に何回も五輪ボランティアを経験した人も含まれており、純粋にオリンピズム、友情、敬愛の価値観を信じパリのオリンピックとパラリンピックに貢献したいと思っていたが、それを反故にされ、失望と怒りを覚えているという。

 彼らは通常どおり組織委の公式サイトから申し込み、昨秋にはボランティア就任への招待が届き、参加を確認した。さらに今春には勤務時間が通知され、オンラインでの研修を始めた。その時点でビザを取得して、航空券も予約したのだそうだ。

 ところが4月29日になって「理由はわからないが、セキュリティーを通過できず、パリ五輪ボランティアへの参加が取り消された」という組織委からの書簡が全員に届いた。それ以来、彼らのプロフィルはブロックされ、組織委からの連絡は一切なくなった。

■マクロン大統領へ手紙を書くと…

 長年スポーツボランティアを経験し、今回のパリ五輪を最後のお勤めと仏語も学んで備えていた78歳になる女性の思いを知ったA氏は泣いた。そしてマクロン大統領、ダルマナン内務大臣、そしてエスタンゲ組織委会長に手紙を書いた。

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