著者のコラム一覧
春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

渡辺守成氏は《雨ニモマケズ》…欧州勢の共通思想とは一線を画すアジア、アフリカの「他を思う」

公開日: 更新日:

【第5回】信条

 2月28日のゼレンスキーとトランプの大統領会談が決裂し、ウクライナとロシアの戦争停戦に赤信号がともった。

 来年のミラノ・コルティナ冬季五輪に向かって五輪休戦破りの制裁下にあるロシアとベラルーシの選手の参加が憂慮される状況が続く。

 また地球環境問題も深刻である。世界各地で気温上昇、山火事、洪水が発生し、山火事は2028年五輪開催地のロサンゼルスで起きた。新たに選ばれる国際オリンピック委員会(IOC)会長が取り組まなければならない問題は多い。

 そのことはIOC会長候補者も共に認識している。おのおのが解決策をマニフェストでも提言しているが、欧州出身4人には共通する思想がある。「さらなる進歩と強化」への意思である。例えば、資金調達は新たなマーケティングの強化、ジェンダー問題は科学的研究と教育の推進が答えになる。「進歩」することが救済なのである。この行き方はまさに西洋が歩んできた歴史でもあり、それこそが行き詰まりの本質であり、「西洋の没落」の要因ではないか。

 一方で、アジアとアフリカ出身の候補者には独特な信条が吐露されていて、その中に救いが見える。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち