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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

時代遅れの陸連がひねくり出したマラソン代表選考の分かりづらさと後進性、違和感

公開日: 更新日:

 今シリーズの男子の1位・小山直城のポイントは、パリ五輪の代表選考会だった一昨年秋のMGC優勝と昨年の大阪マラソンの2位……最近の評価ではない上に、パリ五輪では日本選手の3位(全体の23位)、今年の大阪マラソンは30位(同35位)と、直接対決をスルーしているから、どうにもピンとこない。

 マラソンの記録は、コースや気象条件だけでなく、財源を含めた大会のレベルによる。

 世界陸連のプラチナエリート大会でワールドメジャーの一角である東京マラソンが突出しているが、その東京で日本選手トップだった市山翼より運営ミスのあった大阪マラソンの記録が重視される違和感。揉める割にオリンピック本番の評価は低く、パリ大会の赤崎暁と鈴木優花の6位入賞は尊重していい……かような議論百出はともかく、時代遅れの陸連にかかるとマラソンが小さくなっていけない。

 公務員ランナーだった川内優輝は、代表は目指さない、福岡国際やびわ湖で勝つことも大きな夢だと言っていた。その男がボストンマラソンで優勝した。大迫傑は代表になっただけでなく、記録更新の高額賞金に照準を合わせ2億円も稼いだ。代表論議も結構だが、でっかい夢のあるマラソンが見たい。

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