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菅谷齊東京プロ野球記者OBクラブ会長

1943年、東京都生まれ。共同通信社でV9時代の巨人をはじめ、阪神などを担当。1970年代からメジャーリーグも取材した。野球殿堂選考代表幹事を務めたほか、三井ゴールデングラブ賞設立に尽力。現在は東京プロ野球記者OBクラブ会長。

万引で逮捕された通算350勝・米田哲也から直接聞いた幻の巨人移籍

公開日: 更新日:

 米田のニックネームは「ガソリンタンク」。異常なタフさだった。その全盛時代に阪急監督として使った名将・藤本定義は後年、「剛球投手とは、米田のことをいう」と言っていた。

 藤本は投手出身であり、巨人の第1期黄金時代に沢村栄治、ビクトル・スタルヒン、阪神監督時代に村山実、江夏豊を起用していたから投手を見る目は確かだった。

 米田は「東京へ行く準備をしていた」。ストップをかけたのは誰か。

 当時の阪急監督、西本幸雄だったそうである。日本シリーズでやられっぱなしの巨人に“給油”するわけにはいかないと考え直したのだろう。“幻の移籍”だった。

 もし、米田が巨人に入っていたら彼の生き方は変わっていただろう。

 当時の巨人に対するファンの目の厳しさは現在とは異なり、他球団の比ではなかった。V9戦士はみんな誇り高き男ばかりであり、人生設計をしっかり持っていた。

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