育成段階の佐々木朗希に迫る「中5日先発」の危険度…評論家は肩肘への負担、故障リスクを指摘
昨季のワールドチャンピオンチームに緊急事態である。
大谷翔平(30)ら日本人選手3人が所属するドジャースは日本時間29日、先発右腕のタイラー・グラスノー(31)を右肩の炎症により15日間の負傷者リスト(IL)に入れたと発表。同投手は28日のパイレーツ戦で患部に違和感を訴え、一回で降板した。これでド軍のローテーションは昨オフ、ジャイアンツから移籍したサイ・ヤング賞2度の左腕ブレイク・スネル(32)が左肩炎症で戦列を離れており、2人目の離脱。開幕前からのIL入り投手も含めれば、7人が戦列を離れている。
グラスノーの離脱でド軍のローテは現状、山本由伸(26)、佐々木朗希(23)、ダスティン・メイ(27)、右肘のトミー・ジョン手術から復帰のトニー・ゴンソリン(30)の4人。30日のマーリンズ戦はリリーフ投手を継投させるブルペンデーで乗り切るなど、厳しいやりくりを強いられている。
右肘と左肩手術のリハビリを続ける投手大谷の復帰時期は依然として不透明。間の悪いことに5月3日のブレーブス戦(アトランタ)から12日のダイヤモンドバックス戦(フェニックス)まで、敵地で今季最長の10連戦が予定されている。ここにきて先発陣の台所事情が苦しくなったデーブ・ロバーツ監督は29日の試合前、救援右腕のカスペリアス(26)を先発で起用する可能性もあるとし、山本、佐々木についてはこれまでの中6日起用から「両投手とも中5日で登板可能な段階にきている。連戦が続く状況を考えれば、休養日を減らすのも選択肢のひとつだ」と、登板間隔の短縮を示唆した。
山本は渡米1年目だった昨季も5月から当初の中6日から中5日に登板間隔を縮めている。6月中旬に右肩を痛めて離脱したとはいえ、中5日では11試合に登板し、5勝1敗、防御率2.97。これに対して、中6日以上のマウンドでは7試合で2勝1敗、防御率3.07と悪化している。米メディアのインタビューに山本は「次の登板までの調整法など、リズムさえ掴めれば、中5日に移行するのは難しくなかった」と振り返っている。