巨人「松井秀喜監督」は完全消滅か、可能性あるか…恩師・長嶋茂雄さんは誰よりも願っていた
2029年か2032年か
松井も恩師の期待に応えたいという思いはあったはずだが、生活環境を変えるのは難しかった。13年には逡巡しながら国民栄誉賞を受賞。同時受賞した長嶋監督に「松井も一緒にもらうぞ!」と背中を押されてのことだったという。師弟の強い絆は健在で、長嶋監督も球団もファンも「松井監督」を待望したが、タイミングが合わなかった。そして、晴れの姿を見せられないまま、ついに恩師が旅立った。これで「巨人松井監督」は完全消滅になるのか。
「それはわかりませんよ」と前出のOBがこう続ける。
「今まで何度もオファーを断りながら、今後の可能性を完全に否定していないのは、子育てが一段落したら、という条件付きで、引き受ける気があるからです。問題はそのタイミング。今年2年目の阿部政権が仮に5年間続いたとすれば、29年シーズンからになる。松井はこの時55歳。あるいは、巨人が移転予定の築地新球場が開業する32年の可能性もある。新球場の目玉は必要で、松井が就任すれば大きな話題になる。ただし、58歳になる年ですが……」
長嶋終身名誉監督の悲願だった松井の巨人監督就任の可能性はまだある。
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「ミスタープロ野球」は身近に接した誰もに、それぞれの「長嶋像」を強く焼き付けている。日刊ゲンダイの連載では、数多くの球界OBたちが語った“実像”を再構成し、現在、緊急公開中だ。長嶋氏は巨人監督時代、助っ人外国人の「下半身事情」まで心配し、「何なら紹介してやろうか?」と申し出たこともあったという。
そんなユニークな一面を含め、長嶋氏の素顔に迫るエピソードは、関連記事【私が見た長嶋茂雄】…から要チェックだ。