西武・仁志敏久コーチが語るぶっちぎり最下位からの大躍進…「それでも満足には程遠い」
貧打地獄で最下位に沈んだ昨季がウソのように好調なのが、2位の西口西武だ。
パ・リーグは首位の日本ハムから4位のソフトバンクまで3.5ゲーム差の大混戦。CS出場はおろか、優勝を狙える位置をキープしている。
昨季はリーグ史上最低のチーム打率.212で、球団史上ワーストとなる91敗(49勝3分け)を喫し、最下位に沈んだが、今季のチーム打率.236はリーグ3位。打率.331のドラ1ルーキー・渡部聖弥(大商大)は左足首の捻挫で離脱中も、高卒8年目の外野手・西川が同.271をマークするなど一皮むけ、二塁の滝沢も同.266で定位置を掴もうとしている。
今季就任した仁志敏久野手チーフ兼打撃コーチ(53)が言う。
「総合的に見ると、チームが完成する方向に向かっている、間違った方向には向いていない、というのは確かです。ただ、今勝っているからといって、満足するのは早い。野手で言えば、今はどの選手もレギュラー争いに必死で、定位置をつかんだ選手もそれを守ろうと必死になっていることがいい結果に繋がっていますが、それでOKというわけではありません。若手が多く、1年間試合に出続けた選手が少ない。彼らは本当にシーズンを通して結果を出せるのか? 結果を出した選手は来季も活躍できるのか? 少なくとも来年くらいまでは僕らも慎重に判断しなければいけません。完成度の高いチーム作りが求められていますからね」