著者のコラム一覧
羽川豊プロゴルファー

1957年栃木県出身。79年日本学生ゴルフ選手権優勝。翌80年にプロテストに合格すると、ルーキーイヤーの81年は日本オープン、日本シリーズに優勝。同年代の湯原信光、倉本昌弘とともに「ニューウェーブ三羽烏」と呼ばれた。82年にはメジャーのマスターズから招待され、初出場で15位。「世界最強レフティー」と絶賛された。現在はシニアツアーでプレー。テレビ解説者としても活躍している。

夏のトーナメントは「致死性の暑さ」…いよいよ開催方法を考える時期に来ている

公開日: 更新日:

「プロゴルフも7月から8月末までをオフにする。シーズン前半は2月から6月。後半は9月から11月末でどうか」

 そんな「プラン」を聞いたこともありますが、近年はいくら暖冬とはいっても、冬場はコース管理が難しく、選手やギャラリーにとっても気温が低すぎます。

 それなら、スタート時間を大幅に繰り上げる方が現実的です。7月なら関東近県でも午前4時台から明るい。午前6時前からスタートして、選手とキャディーもカート移動を認め、昼過ぎには全選手がホールアウトできるようプレー速度も上げる。選手とキャディーの負担はかなり軽減されます。ただし、早朝スタートは会場の近隣住民に迷惑がかかるし、コース従業員の負担も大きい。「選手ファースト」が、会場に足を運んでくれたギャラリー軽視になれば、プロのスポーツイベントとは言えません。

 トーナメント会場では、選手やキャディーだけでなく、大会スタッフやギャラリーの健康も等しく守らなければなりません。エアコンをガンガンに効かせた大きなテントを3ホールごとに設置すれば、みんなで体を冷やすことができるのではないか。そんなことを考える毎日です。いずれにせよ、このまま何も手を打たなければ、夏場のトーナメント開催は必ず「待った」がかかる日が来ます。

 熱中症は重篤な後遺症も怖いですし、命を落とすこともある。「早く対策を講じておけばよかった」と悔やむ前に、みんなが知恵を出し合って欲しいものです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり