松井秀喜は清原和博に乗せられ「巨人に残ります!」と絶叫も…その翌日にメジャー挑戦を表明した
普通の打者なら、投げていてスイングの残像が見えます。松井の場合はバットがトップの位置に入ったら、その瞬間にはもうフォローの位置にきている。そんな打者は、22年間の打撃投手生活で後にも先にも松井しかいませんでした。自分に向かってあのえげつない打球が飛んできたら、よけようがありません。
ある年のキャンプで、清原が言ってきました。
「白井さん、きょうイベントがあるんです。協力してください」
清原が言うイベントとは、ランチタイムに行う特打のこと。その日はファンサービスも兼ねて、清原と松井が並んで打撃練習をすることになっていました。
「どうせ、マスコミの連中は松井が柵越え何本、清原が何本と比較して書くに決まってる。松井より1本でも多く打ちたいから、お願いしますね」
清原にそう懇願され、いつも以上に丁寧に投げたのが良かったのかどうか、清原が松井を数本上回った。特打後、「やっぱりエースは違うね。ありがとうございました」とご機嫌で声をかけてきた清原を見て、ほほ笑ましく思ったのと同時に、たかが練習でここまであの清原を熱くさせる松井もまた、「凄い打者だよなぁ」と改めて感じたものです。


















