巨人の「織田翔希1位強行指名」と28年前の「松坂騒動」…横浜希望が一転、西武入りした経緯を振り返る
松坂の入団は水面下で決着していた
12月上旬、東尾監督との会談を終えた松坂は、「すべて白紙に戻してじっくり考えたい」と発言した。前言を翻したとも取れる言葉に、西武側は手応えを感じた。
本紙はその年の12月5日付の記事で、西武が横浜高に影響力を持つ人物と接触し、松坂の入団がすでに水面下で決着しているとの情報を報じた。そして同月19日、松坂は西武との入団交渉で正式に合意した。当初の社会人入りとは異なる結末を迎えた。
もっとも、松坂と織田には大きな違いがある。
松坂は国内で希望していた球団とは異なる球団から指名された。一方の織田は、日本球界を経由せず、米国で挑戦する道を選んでいる。松坂の「社会人」と織田の「米国」では、進路の意味も交渉の条件も異なる。
それでも、本人が強い意思を表明し、学校がその意思を尊重する一方で、指名した球団を頭ごなしに拒否することはない。28年前は横浜高が西武との交渉を受け入れ、今回は巨人との交渉を明確に拒絶していない。
西武は東尾監督が自ら交渉に乗り出し、松坂の心を動かした。今回の巨人にも切り札がある。日米で活躍した松井新監督だ。
松井監督は就任会見では織田について「彼の気持ちを第一に考えたい」と話し、その後に出演したテレビ番組では、日本球界で力をつけてから海を渡る道も「決して悪い道ではない」と訴えた。
実際、巨人には勝算があるという。メジャーでやりたいという織田の気持ちに巨人がどこまで寄り添い、織田サイドを納得させる条件を用意できるか。当然、織田が望む早期メジャー挑戦への具体的な道筋を提示すると考えるのが自然だろう。
そして、学校側の姿勢が28年前と変わっていないとすれば、織田の米国挑戦の意思を尊重しながら、巨人との交渉の扉を閉ざすことはないだろう。
織田はどんな決断をするのか。歴史は繰り返されるのか。


















