「フォルトゥナの瞳」百田尚樹著

公開日: 更新日:

 主人公は、幼い頃に両親と妹を亡くし、孤独に生きてきた木山慎一郎。中学卒業後勤めていた工場が倒産し、フリーター生活を続けていたところ、車を磨くコーティング会社の社長に拾われる。結婚もせず恋人をつくることもあきらめたまま、ひたすら仕事に没頭する日々だったが、ある日電車の中で手が透き通っている男を見かけてから、どうやら自分には他人の死の予兆を察知する力があるらしいと気づく。木山は、その力を他人の命を助けることに使おうとするが、人を救うたびに自らの体がむしばまれていく。仕事の腕も認められて無事に独り立ちを果たし、恋人もできてようやく幸福が見えてきた矢先、木山は自分の力をどう使うべきなのか、選択に迫られるのだが……。

 本書は、ローマ神話に出てくる人間の運命が見える女神「フォルトゥナ」の瞳を持ってしまった人間が、他人の運命に介入して死を回避できないかと葛藤する物語。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    任侠山口組が組長制に 40数名が織田代表と親子盃、舎弟盃

  2. 2

    役者はセリフが命…山P「インハンド」にブーイングのワケ

  3. 3

    統一地方選で2ケタ議席「N国党」と「幸福党」大躍進のナゼ

  4. 4

    お笑い文化台無し!安倍首相の吉本新喜劇出演に府民大激怒

  5. 5

    就職戦線“買い手市場”に激変 新卒採用は氷河期に向かう

  6. 6

    ジャニーズ頼みは厳しい?ドラマ視聴率と主題歌の相反関係

  7. 7

    「失われた10年」を「30年」に拡大させた戦後の無責任体制

  8. 8

    会長の「終身雇用守れぬ」発言に隠された経団連の“本音”

  9. 9

    先物が最高値 GW10連休を襲うガソリン髙と値上げラッシュ

  10. 10

    衆院沖縄3区補選 屋良朝博氏の勝利に敢えて水を差す

もっと見る