新選組の無名隊士を描いた短編集を上梓 小松エメル氏に聞く

公開日: 更新日:

 それが蟻通勘吾、酒井兵庫、近藤周平ら。沖田や土方と違って、彼ら無名隊士の記録はあまり残っていない。

「新選組は近藤勇が多摩で開いていた天然理心流の道場出身者が多いので、多摩の史料館などに隊士や支援者の日記や書簡が残されているんです。そこに隊士の記録や役職が書かれているのを基に話を膨らませました。例えば、蟻通という珍しい姓の隊士が2人いて、従兄弟と書いてある史料があったんです。それで、行方不明になった従兄が実は長州の間者で、脱走したと疑われていたが、従弟の勘吾の夢に出て、何かを告げようとするという話にしてみました」

 また、寄越人という役職があることにも目を留めた。

「切腹した隊士を葬るのを見届ける役職なんです。そういうものがあるのは、それが必要な状況があったんだろうと。新選組の闇の部分。そこに興味がありました」

 新選組は隊規に触れて切腹させられた隊士が多い。著者は、寄越人に任じられた酒井兵庫を取り上げて、その苦悩や新選組内部に渦巻く不信感を描き出している。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    WBC惨敗は必然だった!井端監督の傲慢姿勢が招いたブルペン崩壊【総集編】

  2. 2

    『スマスロ ミリオンゴッド』が4月に登場 史上最高の射幸性を誇った初代『ミリオンゴッド』の伝説

  3. 3

    侍J投手コーチに飛び交う悪評「データを扱えない」 “構造的欠陥”も相まり大いなる不安

  4. 4

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 5

    高市首相初訪米での英語挨拶にトランプ大統領「通訳使え」…案の定SNSで蒸し返された“経歴疑惑”

  1. 6

    佐々木朗希とドジャースに“密約”か OP戦ズタボロ防御率13.50でも開幕ローテ入りのナゾ

  2. 7

    (49)生活保護世帯が増加中 “基本的生活”と地域住民との交流でハッピー

  3. 8

    高市首相の“悪態答弁”にSNSで批判殺到! 共産&れいわの質問に「不貞腐れたガキレベル」の横柄さだった理由

  4. 9

    議員会館でも身体重ね…“不倫男”松本文科相は辞任秒読み! 虚偽答弁疑惑に「コメント控える」連発の卑劣

  5. 10

    宮舘涼太“臆測”強調でSnow Man「国民的人気」に急ブレーキ危機…“めめ不在”の痛手