「牛乳は子どもによくない」佐藤章夫著

公開日: 更新日:

 1954年の学校給食法制定以降、日本では給食の献立に牛乳を加えることを強制し続けている。しかし本書は、牛乳の押しつけを直ちにやめるべきと警鐘を鳴らす。

 牛乳はカルシウムの供給源として欠かせないものと思われているが、実は牛乳に豊富なタンパク質の取り過ぎが、何と骨粗しょう症のリスクを高めることが、近年の研究から明らかになっているという。さらに、妊娠した牛から搾られている牛乳には、大量の女性ホルモンと黄体ホルモンが含まれている。これらが、女性の乳がんと男性の前立腺がんの増加に大きく関わっている可能性があるという。

 実際、乳製品消費量の増えた1950年代以降、これらのがんが増加している。

 これでも、牛乳を飲むべきか。

(PHP研究所 980円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋