「高学歴なのになぜ人とうまくいかないのか」加藤俊徳氏

公開日: 更新日:

 自覚のある人はどうすればいいのか。

「鏡を前に、いろいろな表情をして喜怒哀楽を知ることですね。また、さまざまなタイプの人に会い、他者認識能力を磨くことです。脳は筋肉と同じで年齢に関係なく、鍛えればどんどん育ちますから」

 学歴コンプレックスがある人は、頭のいい人をうらやましく思いがちだが、そんな必要はない、とも。

「脳は新しい刺激によって活発に活動しますが、すでに知識でいっぱいの彼らは簡単に満足できません。感情が動きませんから、絵を見て覚える感動も、他人の親切のありがたさも、普通の人より感動が低いんですよ。学歴はなくても、満遍なく脳番地が働く普通の人のほうが人生は幸せです」

 その他、賢い人の口達者ぶり、怒鳴り癖、自慢といった言動を起こす脳のメカニズムや対処法などにも言及。高学歴者に悩まされる人、必読の一冊だ。(PHP研究所 780円+税)

▽かとう・としのり 1961年、新潟県生まれ。医学博士。MRI脳画像診断、発達脳科学の専門家。昭和大学大学院卒業後、米国ミネソタ大学、東京大学などで脳を研究。著書に「脳の強化書」「脳の学校ワークブック」など多数。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ドラフト目玉投手・石垣元気はメジャーから好条件オファー届かず…第1希望は「日本ハム経由で米挑戦」

  3. 3

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  4. 4

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 7

    大富豪の妻と離婚でファン離れ? イケメン既婚者俳優ディーン・フジオカの気になる今後

  3. 8

    自民×維新は連立早々に“成田離婚”も? 政策も理念も、「政治とカネ」に対する意識も、政治姿勢もバラバラ

  4. 9

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  5. 10

    首相補佐官に就く遠藤敬氏に世間は「Who?」…維新の国対委員長が連立政権「キーマン」のワケ