「イルカは笑う」田中啓文著

公開日: 更新日:

 2195年、日本は宇宙リゾート「SCI-F1ランド」建造に50年分以上の国家予算を投入して倒産。「ランド」は「人類圏」の管理下に置かれた。4年後、ツアー客を乗せランドを目指していた宇宙客船で緊急事態が発生する。乗客の陰陽師・アベベは、航宙士が霊に憑依されたことに気づく。アベベが除霊をはじめると、航宙士に憑いていた手塚治虫の神霊が「ガラスの地球を救え」と言って消えた。神霊が人類の危機を伝えにきたようだ。ランドのホテルに到着したアベベは、人類圏の議長に協力を求められる。(「ガラスの地球を救え!」)

 その他、最後の地球人と地球の支配者イルカの邂逅を描く表題作など、12の物語を収めた短編集。

(河出書房新社 720円+税)

【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束