【憲法と民主主義】安保法制を再び問題提起する

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「民主主義」文部省著、西田亮介編

 昨今の政治の混乱が突き付けているのが「民主主義でいいのか」という問題。これまで議論不要の大前提と思われてきた民主主義が、案外あてにならず機能しないと感じられているのだ。本書はその原点を見直すため1948年から足かけ6年間、中学、高校で使われた社会科教科書の復刻。

 民主主義の定義から選挙権の意義、多数決の功罪などを当時の一流学者がやさしく解説したものだ。民主主義は「単なる政治上の制度」ではなく、その根本は「人間尊重」という「精神的な態度にほかならない」という一言がしみじみと心を打つ。民主主義とは、前向きで健康的な精神を維持し続けることなのだ。

(幻冬舎 800円+税)

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