「食文化」をおいしく味わう本特集

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「日本の食文化史」石毛直道著

 日本の食文化がどのような変遷を遂げてきたのかを、壮大な歴史とともにたどる。仏教や神道をベースに「米」が育んできた日本の食文化が海外諸国との交流を経て、新たに独自の世界観を持つようになった背景を描く。

 まず何よりも、改めて米の偉大さに気付かされる。餅、酒、麹、味噌、醤油と日本の食文化の礎は米なのだ。近代においては主食中心から副菜中心へ、禁欲型から享楽型へと変化した経緯も、否定するのではなく豊かさの創造ととらえる。

 食材のほか、献立構成や調理法、配膳や盛り付けの美学にも言及。特に「チャブ台」に関する考察が興味深い。時代小説あるいは昭和映画の副読本としてもおおいに活用できそうだ。(岩波書店 3200円+税)

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