「認知症をつくっているのは誰なのか」村瀬孝生・東田勉著

公開日: 更新日:

 抗認知症薬は「アリセプト」を筆頭に4種類態勢となっている。しかし、厚労省が早期治療キャンペーンを展開し、認知症に無関心な医師までがどんどん薬を出すようになったことで、逆に認知症患者を増やす結果となっているという。

 抗認知症薬のイメージといえば、服用したら進行が抑えられるというものだ。しかし実際には、4~6割に9カ月~1年の進行速度の遅れが見られるものの、この期間を過ぎれば効かなくなる。それにもかかわらず、抗認知症薬には増量規定が定められており、規定通りに増やすことで病院の利益になる仕組みになっている。

 一方で、易怒(病的な怒り)を引き起こす副作用は深刻で、もはや“薬剤性認知症”の様相を呈していると本書は警告している。(SBクリエイティブ 800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  3. 3

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が“本塁打王を捨てた”本当の理由...トップに2本差でも欠場のまさか

  4. 9

    “条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

  5. 10

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?