「恩讐の鎮魂曲」中山七里著

公開日: 更新日:

 人殺しの過去を法廷で暴かれ、仕事が激減した弁護士の御子柴は、医療少年院で世話になった教官の稲見が殺人容疑で逮捕されたことを知る。老人ホームに入所していた稲見が、介護士の栃野を花瓶で殴って殺したというのだ。

 御子柴は恩師の力になろうとするが、稲見は面会も拒否。それでも強引に稲見の国選弁護士となった御子柴は、現場の老人ホームに乗り込む。しかし、稲見は罪を認めており、関係者の証言も稲見の供述通りだった。そんな中、御子柴は栃野が10年前の旅客船沈没事故で女性から救命胴着を奪って生き延びた男だと知る。事故後、栃野は裁判にかけられるが、「緊急避難」が適用され無罪になっていた。

 人気沸騰のリーガルサスペンスの第3弾。(講談社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ