「その鏡は嘘をつく」薬丸岳著

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 検事の志藤が3週間前に痴漢の容疑で取り調べた医師の須賀が自殺。志藤には須賀が自殺するような人間には見えなかった。独自に須賀の身辺を調べ始めた志藤は、須賀の葬式に参列していた女・彩子が痴漢の被害者と接触する現場を目撃する。所轄の東池袋署の再捜査で、医大受験専門予備校の講師の彩子が、5年前まで医師として須賀と同じ病院に勤務していたことが分かる。

 一方、同署の刑事・夏目は集団暴行事件を捜査。通報を受け、パトカーが駆け付けると被害者も加害者も姿を消していたという。やがて、行方が分からない被害者の青年が彩子の教え子の幹夫と判明する。

 検事の志藤と刑事の夏目の推理と捜査が絡み合う極上ミステリー。(講談社 740円+税)


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