怖い話で思い切りヒンヤリ ちょっと早い「怪談本特集」

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 容赦なく太陽が照りつけるギラギラの夏。身も心も暑さで干からびそうになっているなら、思い切りひんやりさせてくれる怪談本を手にとってみよう。惰性で歩いていた通勤途中のあの道も、出張で泊まったあのホテルも、近所でいつもすれちがう散歩中の老人も、別の世界へと続く秘密の扉を隠している。今回はそんな異界へとアナタを導く怪談本4冊をご紹介!

 長年同じような生活を繰り返して生きていると「人生こんなもんさ」とタカをくくって、何でもわかったふうになりがちなもの。けれど人里はなれた山に行けば、そんなだらけた人間の背筋をヒヤリとさせるような体験に満ちている。

 工藤隆雄著「新編 山のミステリー 異界としての山」(山と溪谷社 1200円+税)は、そんな下界ではめったに聞けないような山での不思議な話を集めた怪談集だ。

 収録されているのは、実際に著者が山小屋の主人から聞いた話や自身で体験した話など、計56話。下山がかなわなかった登山者の霊が毎晩山小屋にやってくる話や、死が近い人がわかる山小屋の主人の話、山で出会った者同士がお互いを幽霊と勘違いして悲鳴をあげた話、熊に遭遇したが背中にあった水筒が熊のツメにあたって九死に一生を得た話などのほか、静岡県磐田郡水窪に7年に1度山中に現れる幻の池、いったん倒れたはずが再び立ち上がった三ツ峠山の大木など、具体的な地名や場所が出てくる話などもあって興味深い。

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