「大人の極意」村松友視著

公開日: 更新日:

 高齢化社会といわれるが、かつて存在した大人の醍醐味が消えつつあると嘆く作家が、年齢を重ねることのステキさや格好よさを説いたエッセー。

 挨拶の際に求められる握手になじめないという著者。文芸誌の編集者だったとき、文壇大御所の永井龍男が見せてくれた見事なお辞儀のたたずまいなどを思い出しながら、お辞儀の美しさをわきまえたうえで、場面によって握手するという構えこそが日本人にふさわしいと説く。

 晩年の三島由紀夫やスーパースター的社会人になってからの長嶋茂雄らの笑い方を例に、大人としての自然な笑い方を会得する難しさなど、これまで出会ってきた大人の魅力を伝えてくれる人々を紹介しながら、彼らから学んだ大人の流儀を語る。(河出書房新社 760円+税)

【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”

  2. 2

    石田ゆり子ブームは終わらない? ベリーショートに賛否、脱「奇跡の50代」でも人気加速

  3. 3

    国分太一は実質引退か? 中居正広氏、松本人志…“逃げ切り”が許されなかったタレントたちの共通点

  4. 4

    《ヤラセだらけの世界》長瀬智也のSNS投稿を巡り…再注目されるTOKIOを変えた「DASH村」の闇

  5. 5

    池田瑛紗は藝大浪人中に乃木坂46に合格 高校も“私立女子御三家”女子学院卒の超才媛

  1. 6

    作新学院・小針監督の「不適切指導」に私が思うこと 批判するのが“無難”かもしれないけれど…

  2. 7

    TOKIO国分太一「コンプラ違反」秘匿も次々に“セパ報道”で窮地に…復帰は極めて困難な道のりに

  3. 8

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  4. 9

    ポップの本質からズレた、山下達郎の一連の発言への違和感

  5. 10

    国分太一コンプラ違反で「周囲が感じていた異変」…過去にはガングロに"変身”して問題起こした有名人も