「ファイティング40、ママはチャンピオン」鈴木一功著

公開日: 更新日:

 2児の母であり、PTA会長もこなす40歳の妻が芝居の役づくりのためボクシングジムに通い始めたところ、ある日4回戦ボーイの鼻をへし折ってしまう。ジムの会長に才能を見いだされた妻はそれを機に本格的にトレーニングを始め、劇団主宰者で役者の夫の困惑をよそにめきめきと実力を上げていく。

 一方、妻の活躍に取り残された気分になった著者は、妻との関係にさえ自信をなくし、落ち込む日々だ。妻の代わりにPTAに出席し、子供の弁当を作っている間に、妻の肉体は鍛えられ、プロテストに合格した妻はやがて、女子フェザー級世界王座挑戦者に……。

 戦いの日々に、夫婦と家族の絆を問い直すエンタメ中編小説。著者は昔ボクシングをやっていただけに、試合シーンやボクシングに関わる人々の描写がリアリティーにあふれる。(新潮社 1500円+税)

【連載】BOOKレビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  2. 2

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 3

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  4. 4

    長澤まさみの身長は本当に公称の「169センチ」か? 映画「海街diary」の写真で検証

  5. 5

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  1. 6

    樹木希林に不倫を暴露された久世光彦

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希またも“自己中発言”で捕手批判? 露呈した「人間性の問題」は制球難より深刻

  3. 8

    自転車の「ハンドサイン」が片手運転ではとSNSで物議…4月1日適用「青切符」では反則金5000円

  4. 9

    【独自】急死の中山美穂さん“育ての親”が今朝明かしたデビュー秘話…「両親に立派な家を建ててあげたい!」

  5. 10

    柳楽優弥「九条の大罪」23歳新人が大バズり! 配信ドラマに才能流出→地上波テレビの“終わりの始まり”