「『毛細血管』は増やすが勝ち!」根来秀行著

公開日: 更新日:

 19世紀の著名な内科医ウィリアム・オスラーは、「人は血管とともに老いる」という名言を残した。この原文が指すのは動脈のことだが、現代の先端医学が注目するのは毛細血管であると、ハーバード大学など世界で教壇に立つ医学博士の著書は言う。

 全身の血管の中でも、毛細血管が占める割合は何と99%。全身のあらゆる細胞の0.03ミリ以内に毛細血管は存在し、全身に酸素や栄養を届け、二酸化炭素や老廃物を回収するなど、命の営みの最前線にある。毛細血管が健康でなければ、見た目の老化から免疫力の低下まで、さまざまな弊害が表れるというわけだ。

 これほど大切な毛細血管だが、実は加齢や生活習慣病による血流不足などの影響で、徐々に減少してしまう。若い頃と比べると、60代では4割減というデータもあるそうだ。しかし、日常のちょっとした工夫で毛細血管を復活させたり、質の低下を食い止めることも可能なのだという。

 そのポイントとなるのが、副交感神経を優位にして毛細血管を開き、血流をアップさせること。本書では、睡眠や入浴、運動などの項目別に、毛細血管を増やすテクニックも伝授していく。(集英社 1250円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲