「ヘルメスの相続」宮城啓著

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 アメリカ人のレイラが、行方不明の恋人を捜して欲しいと、アウトローの公認会計士・岸の事務所を訪ねてきた。日本で合流する予定で先に来日した、恋人でフリージャーナリストのコナーと連絡が取れないというのだ。

 本業とはかけ離れた依頼だが、元勤務先の上司の紹介で、むげに断れない。仕方なく、コナーが来日前に地図に印をつけていた3カ所を巡ってみる。五反田の美術館と宗教団体が入居する芝大門のビル、そしてヤクザが不法占拠する銀座のビルの3カ所だが、コナーとの関係は分からない。登記簿を調べると、旧華族の元所有地に立つ美術館と芝大門のビルは千年地所という会社と関わりがあることが分かる。

 岸が思わぬことから血塗られた大企業の歴史を暴くことになるクライムサスペンス。(幻冬舎 1500円+税)

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