「系外惑星と太陽系」井田茂氏

公開日: 更新日:

「TRAPPIST-1ですね。欧米では一大ニュースで、研究者も興奮していました。欧米人は生命の起源や地球外生命に熱狂しちゃうんです。これは僕の解釈ですが、欧米ではキリスト教文化の影響が大きい。神が生まれた地球は特別な場所と思いたい気持ちがあって、地球中心で考えがちなんです。でも、この20年で宇宙の多様性が明らかになり、欧米人も『教義か、科学か』のせめぎ合いなのだと思います」

 一方、日本人は宗教も文化も多様性を受け止め、比較的冷静だという。

「欧米の熱狂に対して冷静な日本は、いいカウンターパートになっていると思います。地球や太陽系の理論だけにこだわると、宇宙の全体像が見えなくなってしまいますから」

 本書では、この20年で明らかになった系外惑星の真実、さらには地球の成り立ちという原点に返り、ハビタブル惑星の多様性を論じている。

「95年以降の天文学界はいわばカオス状態。多様なアイデアが乱立し、ダイナミックな動きがある時期なので、学問として非常に面白いですよ」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  2. 2

    参政党・梅村みずほ議員の“怖すぎる”言論弾圧…「西麻布の母」名乗るX匿名アカに訴訟チラつかせ口封じ

  3. 3

    キンプリ永瀬廉が大阪学芸高から日出高校に転校することになった家庭事情 大学は明治学院に進学

  4. 4

    さらなる地獄だったあの日々、痛みを訴えた脇の下のビー玉サイズのシコリをギュッと握りつぶされて…

  5. 5

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  1. 6

    山本舞香が義兄Takaとイチャつき写真公開で物議…炎上商法かそれとも?過去には"ブラコン"堂々公言

  2. 7

    萩生田光一氏に問われる「出処進退」のブーメラン…自民裏金事件で政策秘書が略式起訴「罰金30万円」

  3. 8

    二階堂ふみ&カズレーザー電撃婚で浮上したナゾ…「翔んで埼玉」と屈指の進学校・熊谷高校の関係は?

  4. 9

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 10

    日本ハム中田翔「暴力事件」一部始終とその深層 後輩投手の顔面にこうして拳を振り上げた