• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「果鋭」黒川博行著

 事は一本の電話から始まった。

「堀やん? わしや。飯でも食お。出て来いや」

 声の主は伊達誠一。着信音で起こされたのは堀内信也。2人はかつて大阪府警の刑事としてコンビを組んでいた。しかし、それぞれに不祥事を起こして警察を退職。シノギを求めて不動産業界に転じた。その後、堀内は暴力団ともめて刺され、辛くも一命を取り留めたが、シノギも女も失った。おまけに左足に障害が残り、杖が手放せなくなって、全てに投げやりになっていた。

 伊達はそんな元相棒を呼び出し、うなぎ屋でもうけ話を持ち掛ける。知り合いのパチンコホールのオーナーが脅迫されているという。背後には元店長がからむ機械の不正操作があるようだ。

 堀やん、誠やんの元刑事コンビが体を張ってパチンコ業界の闇に挑むピカレスクロマン。2人が動くたびに、腐った業界の裏が見えてくる。業界団体、暴力団、警察までがからみ、私腹を肥やそうとする輩がうごめく。

 生きる意欲をなくしていた堀内の血が再び湧き立ち、鉄筋を仕込んだ杖を振るって、襲い来る相手をたたきのめす。血を流してもひるまない。大いに食べ、飲み、打つ。ワルでタフな2人の生きざまが痛快。(幻冬舎 1800円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり妊娠?デキ婚でもビクともしない前田敦子の“規格外”

  2. 2

    “元彼”と同時引退? 幻に消えた安室奈美恵の「再婚」報道

  3. 3

    安倍3選で現実味を増す “日本版リーマン・ショック”の到来

  4. 4

    狙われる関ジャニ∞…錦戸&大倉“ベッド写真”流出の裏事情

  5. 5

    シールで聴衆選別…「ヤメロ」コール徹底排除した安倍陣営

  6. 6

    恫喝して票集めるよりも 討論会用の替え玉を用意したら?

  7. 7

    追悼・樹木希林さん 貫いた“奇妙な夫婦愛”と“ドケチ伝説”

  8. 8

    美女とデート報道 田原俊彦は干されても腐らず再ブレーク

  9. 9

    ロング丈ワンピ姿に注目 前田敦子はやっぱり“おめでた”か

  10. 10

    進次郎氏当日まで完黙…裏に父・小泉元首相“ゴルフ密約説”

もっと見る