「眠れるアンナ・O」マシュー・ブレイク著、池田真紀子訳
「眠れるアンナ・O」マシュー・ブレイク著、池田真紀子訳
犯罪心理学者で犯罪と睡眠の専門家のベンは、司法省から殺人事件の容疑者アンナ・オグルヴィを覚醒させるよう依頼される。4年前、自然体験型施設のキャビンで若い男女が刺殺され、被害者の友人で凶器とともに眠っているところを発見されたアンナが犯人とされた。しかし、アンナは事件後、覚醒することなく眠り続けている。
人権団体が騒ぎ出したため、司法省は彼女を覚醒させて裁判を受けさせたいらしい。アンナの事件は世間の注目を浴び続けており、ベンの勤務するクリニックへの移送も極秘に行われる。しかし、ネット上でたちまち暴かれる。情報をアップしたローラは、事件当日、現場に居合わせており、彼女はアンナの日記を持ち去っていた。
徹夜必至の長編心理サスペンス。 (新潮社 1375円)